町長選奮戦記


本山町長立候補奮戦記
 私は、平成6年にUターン定年帰農をしました。体力のある中に農園を形ち付けるために頑張っていました。平成9年に次期4年間の、 町長を決める町長選挙がありました。 ところが、3期務めたS氏が無投票で再選されました。帰農して3年間なんとなく元気のない町になっていることに気づいていた小生、行政事情に関心を持つ様になり,わかったことは、 共産党の支援を受けたS氏を保守も支援した捩れ状態が長年続いていることがわかりました。
 全国では、町おこし・村おこしで、元気な町・村になっていることを知っている小生、 自分が生まれ育った町が活気のない状況をなんとかしたい気持ちを持つようになっていました。平成11年7月、町議選挙が行われました。この年、この集落の区長をしていた私に、 集落の有力な先輩から町議に出てみないかと誘われて、その気になり準備に取りかかったのが告示の10日前のことで、髪は伸び放題で後ろで束ね、 口ひげは伸びたままでボスター用の写真をとり、あわただしいまま選挙戦にはいりました。
 「行政に新風を」 掲げて取り組みました。16人中ビリから二人目で当選しました。 (町議選挙と奮戦記は後日載せます。) この6年間には、町長選挙が2回と議会がリコールによる解散、出直し選挙もあり激変の6年間でした。 今の町長は、共産党と共産党の支持者に支えられた町長です。この町長が3月に早々と次期を続投することを表明したにもかかわらず、 議会では多数を持つ保守側からは何らの動きがないまま告示日があと2ケ月となってきました。無投票再選が濃厚になり、私が以下のように立ち上がったしだいです。


 
立候補の挨拶
 町民の皆さん今日は、今回、町長に立候補致しました北村太助でございます。 私は、6年前に皆さんのご支援を頂き町政に送り出して頂きました。 何とか本山町を元気な町にしたい一心で6年間頑張ってまいりました。 しかし、如何ともし難く、本町は、元気に成る所か益々寂れて来ました。高知新聞の「本山町の課題」では、 このまま行けば再建団体に転落すると指摘しています。私は、この実態を知りながら町議として黙っ見過ごす事は出来ません。この実態を町民の皆さんにお知らせし、 町民の皆さんに奮起して頂き、一票の力で本町を元気な町に変えて頂くしかありません。しばらく、お時間を頂きまして、ご挨拶と訴えをさせて頂きます。
 まず、私は、 今西君が4年前に掲げた公約と、本山町振興計画が具体的にどれだけ実現されているかを、事実に基づいて検証をしたいと思います。
本山町には、H21年までの立派な振興計画があります。 本山町議会議員は議会で決議した。振興計画が、いかに執行されているか常に検証し批判と監視しなければなりません。
 従って、町長はじめ、執行部が振興計画の具体化を忠実に進めさえすれば本町はおのずと元気な町になります。ところが、今西君は、勝手な、21世紀ブランを作成し、 新町づくり委員会の答申をもとに町づくりを進めるなどと、恰も、新町づくり委員会の答申が本山町の振興計画であるかのよにすり替えています。
 私は、この4年間21世紀プランなど見たこともありません。今西君は、まず、 この4年間、本山町振興計画を具体的にどの様に進行させているか町民に報告し再選の審判をうけるべきであります。今回私は、今西君に、「政策公開討論会」を行いましょう。
 と正式に申し入れしましたが返事がありますん。何故、公開討論会を拒むのでしょうか。堂々と受けて立てばいいではありませんか。
 従って、私は、、この場において、 本山町振興計画を、事実にもとづいて検証します。

@合併について
  この4年間の中で、もっとも重要課題でありました。町村合併の取り組みの対応をみれば非常に分かり易いです。 当時、共産党は、「町村合併には本山町の未来はない」とする。 独自のビラを町内に配付しました。今西君は、共産党と歩調を合わし、 本山町・土佐町・大川村が、嶺北の将来について話し合いを持つ合併協議会設置に反対し町民と議会に対立して来たことは周知の通りです。
 合併の問題で、大豊町・本山町・土佐町・大川村の町村長と助役・議長・副議長・計16人で会議をしたことがあります。この重要な会議で、 本山の町長と助役は一言も発言をしませんでした。 皆さん、こんなことは常識では、考えられないことです。

A農林業
  次に、本山町振興計画の中ので重要な、農林業の取り組みを検証して見ましょう。
 農林業対策では、今西君は、「有機農業の里づくり前進」と「農業公社の維持」の二つを公約しています。
 しかし、「有機農業の里づくり」も、農業の6次産業化も一向に進展はしていません。農業公社 は、H6年に設立しましたが当初から3、000万円もの一般財源からの負担と、 二人の職員を出向させてきましたが11年経っても農業公社はいまだに独り立ちできず1,250万円もの財政負担をしています。
 農業公社は、正に「仏作って、魂入れず」であります。

B人口
  次に、人口対策を検証してみましょう。人口対策も本山町振興計画の中で(人口は地域社会を維持し、 地域の活性化を図るために欠かせない要因で最大限の努力を傾注いたします。)と明記しています。
 H2年に最初の計画書が出された当時は本山町の人口は5,215人いました。この16年間に1000人近くの950人以上も減少しています。ところが、 人口対策の取り組みは16年間、 全く手つかずで、此の4年間だけで300人以上も減少しています。その事で、少なく試算しても4年間に国からの交付税が1億円近くの八千万円以上も減収しています。

C病院
  次に、病院経営を検証してみましょう。今西君は、(若さと行動力で町民と一緒にその前進を目指します。)と公約しています。 病院はH11年に新築され、新しくスタートしました。
 13年までは、どうにか、やり繰りが出来ていましたが、今西君が町長になってからの4年間に赤字が膨らみ、ついに大台の10億円を越える累積赤字を抱える事になりました。
 9月議会でH16年度の決算書と一緒に監査の意見書が提出されました、意見書は本当に良く精査された内容でした。 その中で「運営は硬直し、非常事態を招かねない状況にある。」と指摘しています。この様な事態を作りだしたのは町長であった今西君であります。

D防災
  次に、防災対策を検証して見ましょう。防災対策も、本山町振興計画の中で細部わたり明記しています。
 しかし、具体的には、防災対策も、16年間、殆ど進んでいません。とりわけ、昨年の台風の災害で、地区・集落の防災対策は全く取り組まれていないことが露呈しました。 私は、3月議会で、地区・集落の防災対策費の予算化について質問しましたが、対策費は計上されませんでした。

E福祉
  前回の選挙で今西君が一番目に公約した福祉対策ですが、在宅介護手当の5万円日本一は、一生懸命継続しますと公約しています。しかし、 その舌の根も乾かぬ内に切り下げました。

 今ひとつ重要なことは、本山町は、大工の学校にしゅつえん金 5,250万円と運営金合わせて7,000万円以上も出して係わってきました。みなさんもご存じの通り、大工の学校は使途不明金2億3000万円を出して破綻しました。 その、穴埋めにしゅつえん金5,250万円を議会の承認をえず勝手に取り崩しました。大工の学校の理事である今西君は、今だにその責任を認めていません。

 もう一つの問題として、教育問題で中高一貫教育が取り組まれています。ところが、土佐町では、土佐町から中学校が亡くなることで住民が大騒ぎとなつています。 この事は人ごとではありません。もし、本山町から中学校が亡くなり土佐町へ生徒が通うことになれば大変なことになりま。 私は、議会での最終段階で中高一貫の取り組みは選択肢に於いて誤っている、もし学校の統合が必要であれば、中高一貫ではなく、義務教育の小中一貫教育を選択すべきであった。 この議会で承認すれば、もう後戻りはできない。高校の存続は別個の問題であり、 小中一貫の取り組みを選択肢として考え直すことも勇気ある決断であると中高一貫教育の取り組みに反対討論を行いました。大川村とか東京の品川区などでは小中一貫教育が選択されています。

総括
  この様に、4年間を検証して見ると、重要な課題で、今西行政で評価出来るものは何一つ有りません。 それどころか本山町の地盤沈下はますますひどいものとなっています。 これが、まぎれもない、今西行政の今日の姿・実態であります。
 従いまして、今回の選挙は、共産党のロボット化した行政運営を、町民の手に取り戻し、町民による、町民の自治を斗いとる、重要な選挙でありま
公約
  次に私が、皆さんと共に築き上げる本山町の未来像であります。 それは、「知的で経済的に豊かで住みよい日本一の町づくり」であります。
 具体的に申しますと「郷土を愛し創造性豊かな人々の育成と結びついた町おこし、地域おこし」であります。 併せて、「21世紀にふさわしい新しい価値観を育む青少年の育成であります。」
 即ち「町おこしは、人づくり」と結びついてこそ花が開くものと心得ています。
 今申しましたのは本山町の基本的な将来像であります。
振興計画について
 で、当面の課題であります。本山町は、なにも、新町づくりの答申を待つこなどありません。 本山町には、先ほど述べましたが、H12年度からH21年度にかけての10年間の立派な振興計画があります。 私は、残されたH18年からH21年の4年間を全力を傾注して振興計画の具体化を進めます。
農林業について
  それには、先ず、農林業の振興です。町の財政負担となっている、農業公社を健全な運営にを立て直し、 「有機の里づくり」 農業の6次産業化に取り組み、 無農薬・有機栽培のメッカとして町の活性化を推進することであります。あわせて、集落営農を支援し活性化を促します。 (「有機の里づくり」のもう一つの重要性は地産地消の健康食材を町民の皆さんに供給することでもあります。)
人口対策について
  次に、人口対策です。今、「100万人故郷回帰運動」が全国的に巻き起こっています。 戦後の昭和22から24年生まれの団塊の世代と言われる人々が次々と第一線からリタイヤします。 その数700万人とも言われています。その内「100万人を田舎へ帰そうと言う運動」です、このU・Iしてくる人々の移住を図ります。
 勿論、企業誘致にも取り組み、雇用を増やさなければなりません。
病院経営について
  次に、大台の10億円以上の赤字を出した病院経営の抜本的改革を早急に取り組み、住民に信頼され、 財政面においても健全経営を実現することは、緊急の課題であります。でないと病院と本町は共倒れとなります。
 病院の赤字経営を黒字経営に立て直す事は、次の町長の重要な課題であります。 今西町政の4年間に赤字は膨らみ10億4000万円もの累積債務を作りました。 そのことを議会で追求されると、その責任を病院の院長のせいにするような人が町長になっても病院を立て直すことなど出来ません。
 私は、全力を傾注して病院経営を黒字する事をお約束します。このことをお約束することが町民の皆さんへ立候補者としての最大の責務と考えています。でないと、  本山町の未来も発展も有りえないからです。
防災対策について
 次に、防災対策は、「備えあれば憂いなし」で近年必ず起きると言われる南海地震の公的施設の耐震構造の総点検と備え対策を図り、 地区、 集落の自主防災組織の組織化と災害時の資機材の備えを図てまいります。
学校給食・病院食について
  次に、「有機の里づくり」と結びついて、学校給食・病院食の有機・無農薬食材の導入を図ります。
文化・教育について
  次に、文化・教育施設の整備でございます。
 教育問題も本山町振興計画の中で「明日へのびる人づくり」と題して、具体的な方針があります。 ところで、図書館の取り組み一つ見て頂いてもわかりますように、 「一事が万事」で本山町振興計画がいかに置き去られて来たことがわかります。
 私は、図書館と歴史民俗資料室を併設した文化センターを整備します。
次に重要な財政問題であります。
 財政は厳しい状況にあります。財政対策は、言うまでもなく「入るを量りて、出ずるを為す」が原則でありまあす。 これからは個人が出来ることは個人で、 地区・集落で出来ることは、地区・集落で、町がしなければならない事は町がする。開かれた、 民主的自治活動強化による財政の健全化を図ります。
次に町村合併について
  市町村合併はH17年で終わったのではありません。新たな特例法のもとで国・県も合併を進める方向です。 とりわけ、 橋本知事は市町村合併支援室と市町村合併推進審議会を設置し早ければ年内に、遅くとも来年の春までには、 新しい合併特例法に基づいて合併協議会設置の勧告できる旨を表明しています。
 町村合併は、今後4年間で避けて通る事の出来ない重要な課題であります。
 本山町議会は3町村の合併協議会の設置の必要性を議決をしています。町民と議会に対立して、今尚、自立を進める考えを持った、今西君に、本山町の将来をたくすことは出来ません。
 私は、引き続き3町村が、この嶺北の将来について協議する機会を作ってまいりたいと考えています。

  ★AED(自動体式除細動機)の導入を図ります。(AED)此の器具は、愛・地球博で備えてありまして、心筋梗塞で倒れた数人の命を救っています。簡単な操作で出来る優れものです。 これも、 「備えあれば憂いなし」の考えのもとで(保育所・学校に早期に導入します。)
 ★次に、福祉対策ですが、福祉対策は、これ以上後退はさせません。
 等々やらなければならないことは、今後4年間には山積しています。
最後の挨拶
 最後に今一度訴えます。此の選挙は本山町の生きるか、死ぬか、浮き沈みのかかった選挙であります。 勝たなければ、本山町の未来はありません。
 それには、本山町の将来・行く末、今西行政の失政などおかまいなく、共産党を信奉する人々が町内には400人もいます。これは前回の衆議院選の数字です。
 この人々は共産党の牙城を守るために必死に活動をします。  私共も、この人々に負けない運動を展開しないと勝つことは出来ないと思います。
 この町長選は、私と今西君との個人的な争いではありません。
 一方(共産党の組織と共産党を信奉する人々)と、一方(知的で、経済的に豊かで住みよい本山町を目指すために立ち上がって頂く住民の皆さん)との闘いであります。
   私は、その先頭に立ってがんばります、何とぞご支持ご支援のほどよろしくお願い致します。
 私が今、ご挨拶いたしました事は、私の町民の皆さんへの公約であります。公約は、必ず守ります。その事を、お約束し致しまして、 私の挨拶といたします。ご静聴ありがとうございました。

 *以上の訴えを5日間で90カ所で訴えました。結果は、1,806対909票で負けました。町長に立候補したことに悔いはなく、6年間の議員活動の当然の町民に対する責務と自負しています。
 「望みにあこがれる者幸いなるかな、あらゆる勇と力、ころより生ず、ああ高き者よ、汝の座は天上に設けらるたり、」 (啄木)
 *選挙費用〜16万円台なり